考えること、伝えること、伝わること
会社員になると、色んなことを伝えなくてはならない。
単純に既決事項の報告ですむこともあれば、調べた結果を報告することもある。
書面による場合もあれば、会話の中で伝えていくこともある。
考えたことを伝えなくてはいけない場面で、私たちは苦労する。その苦労は主に2つの分類になる。
- 考えたことをうまく表現できない
- 伝えたいことがうまく伝わらない
考えたことがそのまま伝わればいいのに、私たちのコミュニケーションはそうなっていない。
なぜなのか。これを阻んでいるのはどのような事態なのか。
今回はこのことを考える。対象にする問いは以下の2つだ。
- 考えたままに伝えることはできないか
翻訳を翻訳する―考えたままに伝えることはできないか - tsukaki1990@blog
- 伝えたままに伝わることはできないか(これから考える)
なお、書いてみたら長いのでこれは目次。
基準には意味がない―「自分の人生を生きる」こと
はじめに
自分の人生を生きる。人生に対する意識の高い人の間では常識ともいえる言葉だ。
自分の人生を生きるというのはどういう状態かというと、「何かをする時、何をするかを自分で選んで、決めて、やる」という状態です。
カウンセリングサービス■心理学講座「自分の人生を生きる〜振り回されない人生を生きるために〜」
自分の人生を生きるとき、そこでは自分の基準が問題になる。
この行動は自分の基準に照らして正しいものといえるか。その比較の後で行動を決めていく。
では、この基準はどのように生まれるだろうか。
そして、それは使い物になるものだろうか。
教えられることから始まる―「習うより慣れろ」の前に
はじめに
習うより慣れろ、という言葉がある。
人や本から教わるよりも、自分が練習や経験を重ねたほうが、よく覚えられるということ。
習うより慣れろ - 故事ことわざ辞典
社会人が最もよく使う言葉のひとつだ。
一方で、すでに「慣れるより習え」という言葉も生まれている。
- ■慣れるより習え|Love the life you live. Live the life you love.
- 「慣れるより習え」 − 勉強会のススメ - 資産設計への道/マネックス証券 - ネット証券
覚えるためには学習が先か、経験が先か。いずれにせよ「学べば/経験すれば覚えられる」という前提がある。
でも、果たしてそうだろうか。
統計的差別の分析と対策―多様性の変換、市場の外でのあり方
はじめに
以前、ダイバーシティの類型について書いた。tsukaki1990.hatenablog.com
そこでは多様性を3つの類型に分けて、それぞれの内容を考えた。
今回は類型のあいだの関わり方について考えてみる。
具体的な問いとしては、「差別のない多様性は実現できるのか?」というものになる。